「サウナにはまってるんだけどサウナで使ってる香りがほしいんだど、できる?」
そんな依頼が舞い込みました。
使用している香りと同じ精油があれば簡単だけど、もし取り扱っていなくても芳香性成分がわかれば同じような香りは作れる可能性はあることをお伝えし、
ひとまず、サウナで使用している香りに何を使用しているのか確認をお願いしました。
数日後・・・
「ヴィヒタの香りだった!白樺だって!」
ヴィヒタ(Vihta)とは白樺の枝葉を束ねたもので、フィンランドサウナではリラックスするために欠かせないものです。サウナ室内で汗をかきながらこのヴィヒタを身体に叩きつけることで、血行・発汗促進やリラックスを増進してくれる効果があります。
オーク、白樺、ユーカリの枝から作られるヴィヒタもあるようです。
あいにく私は白樺の香りは持ち合わせていなかったので、ひとまずどんな香りなのかを確認するために芳香成分を調べてみました。
白樺 英語名:「ホワイトバーチ」
サリチル酸メチルを98%含むので精油はかなり湿布の香り(笑)
本人曰く「ヒノキの香りが好き」とのことなので、サリチル酸メチルの香りではなさそうだぞ??と思い、ロウリュウなどで使用されている香りを調べてみました。
ロウリュウなどで使用されているヴィヒタは蒸留水が使用されているそうです。
蒸留水となると香りの印象はまた違った香りになってきます。
本格的なロウリュウとなると、ヴィヒタを浸した水に香りが移るので、その水を焼いた石にかけるといい香りがするそうです。
ロウリュウでヴィヒタの香りについて調べてみると「白樺の香りは大変清涼感のあるので、まるで森林の中に迷い込んでしまったと勘違いしてしまうほど、良き香りです。」とあります。
サリチル酸メチルを含むことで清涼感が生まれるのかもしれません。
他にもヒノキ、ユーカリ、ラベンダー、ペパーミント、ローズマリー、ジャスミン、シトラス、パイン、サンダルウッドなども使用されるんだとか。
ひとまずサリチル酸メチル99%含むウィンターグリーン精油を試してもらうと
「湿布のニオイ!」
そりゃそうだ(笑)
次に、清涼感がありつつ森林の香りのするブラックスプルース精油を試してもらうと、最もイメージに近かったようで大変気に入っていただきました。
精油を組み合わせたりなども想定していましたが、そのままの香りを気に入っていただけたので、ブラックスプルース精油単体のアロマスプレーとハンドクリーム、アロマオイルを作っていただきました。
「仕事の時に香りを嗅いでリフレッシュしたい」というご要望だったので、鎮静作用が強いウィンターグリーンよりブラックスプルースの方がよかったのかもしれません。
植物の芳香成分には水溶性のものと油溶性のものがります。
状態によって香りが変わったりする植物もありますし、メーカーや産地、ロットが変われば香りも多少変わったりなどしますので、やはり依頼者の鼻と相談するのがいいですね。
ブラックスプルース精油を使用したクラフト後、部屋はブラックスプルース精油の香りでいっぱいになり「サウナの香り!いい!とってもいい香り!」と大変喜んでいただけました。
香りを生活に取り入れてみたい方はご相談ください。
アドバイス・器材の利用料金:1000円+材料費(精油、基材、容器各種)にて承ります。
継続して使用したい精油や基材、器材など、受注販売しております。
作るレシピが決まっている場合は材料費のみでものお買い求めいただけます。
例えば、アロマ・アドバイザー受講生さんは、勉強のために組んだレシピを材料費のみで紺座の実習とは別に作ることができます。
「講座終わりにもうひとつ作りたい」など、大歓迎ですので、ぜひご相談ください。
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