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私のアトピー性皮膚炎の話

生活の中にアロマテラピーを活用するようになったきっかけとなったのがアトピー性皮膚炎でした。


私の場合、腕と顔の症状が酷く、特に腕は皮膚が厚く硬くなりボロボロ、まるで象の鼻のようになっていて、割れた皮膚の間から常に血がにじんでいるような状態でした。(象に失礼)


「アトピー性皮膚炎を繰り返している」という人の中には


「いくら薬を塗っても良くならない」

「ステロイド剤を使いたくない」

「ステロイド剤は良くなってもまたぶり返す」


という経験をしているかもしれません。


そして、脱ステロイドを目指す。


これは私がアトピー性皮膚炎で悩んでいた10年以上前にも思っていた事です。


今の私はアトピーの症状はでていません。


アトピーの症状が出ないようにコントロールできています。


なぜステロイド剤を使うとぶり返しがおこるのかを解説します。


 

アトピー性皮膚炎 ぶり返すのはなぜ?

 

1.ステロイド剤とは?


まず、ステロイド剤について簡単に説明します。

ステロイド剤とは、外用副腎皮質ホルモン剤のことです。


この副腎皮質ホルモンというのは元々人間が自分で作り出しているホルモンです。副腎の皮質から分泌されるホルモンなのですが、そのホルモンを薬にして利用しているのがステロイド剤になります。

抗炎症作用や免疫抑制作用、細胞増殖抑制作用、血管収縮作用などがあり、湿疹や痒み、赤みなどの皮膚症状を改善する効果があります。また、乾癬などの免疫異常による皮膚症状の治療にも使用します。


内服に伴う副作用は多くありますが、塗布では内服のような副作用は心配ありません。


他の細菌感染を被っているような場合はステロイド剤が細菌の栄養になってしまうので抗菌剤を使用したりもします。



2.なぜぶり返すのか?


「ステロイド剤を使用していると、みるみる良くなるけど、使わなくなるとぶり返すし、なんじゃ前より悪くなるような気がする」


これは私も思った事です。


これは、薬を塗って一旦良くなったのにまた症状がでてくる「ぶり返す」コレがツラい。


この「ぶり返す」現象にはちゃんと理由がありました。


〈私の場合〉


「両手の手のひら分を塗る量は人差し指の指の腹に関節まで出した量を塗ってください」

医師が指示したのは私換算で1回16cm。

かなりの量なので塗るとかなりベタベタに。


一年中半袖の職場にいたので、ボロボロの腕は常に剥き出し。私の腕は、象の鼻のように分厚く硬く、ひび割れ、耐え難い痒みから掻きむしって赤く血が滲んでいるような状態でした。

目立ちますから、みんな声をかけてくれます。

その時に先輩方にこんなことを言われました。

「ステロイドはたくさん使っちゃダメ。小指の爪の先くらいの少ない量を伸ばして使いな」


範囲が広くて小指の爪の先の量だとどう頑張っても塗りきれない。でも、薬でベタベタになるのに抵抗もあったので、ベタベタになりすぎない程度で薄く適度に塗るというのを採用しました。


しばらく塗っていれば良くなってくる。良くなれば塗らなくなる。しかし、数日でまた悪くなるを繰り返す。

ステロイド剤に対する悪い噂もたくさん聞く。

「ステロイド剤を使ってるから自己治癒力が下がっていつまで経っても治らないのでは?だからすぐにまたぶり返すのでは?」

そんなことを考えるようになり、脱ステロイドを目指します。


脱ステロイド

脱ステロイドすべく、様々な方法を試しました。

小麦粉を控えてみたり、塩水に腕を突っ込んでみたり、軟水器を購入してみたり、保湿剤をかえてみたり。

どれもいいような気もするし、そうでもないような気もする。根本的に方向性が違うのでは?と感じ始めました。


解決の糸口 私の場合は「理解」だった

脱ステロイドも長く続けていたらいつかよくなるかもしれないけど、時間と根気が必要。なかなか難しいなと感じてきたころ、皮膚科の医師に相談してみました。

「先生、脱ステロイドってどうお考えですか?」

直球どストレート(笑)

医師は目の色を変えて私に向き合い、ものすごい早口でアトピー性皮膚炎がステロイド剤を使ってよくならない理由を説明しました。


医師の説明を整理すると


  1. 皮膚の表面だけじゃない!

    アトピー性皮膚炎の炎症は皮膚の見える部分だけではなくその奥にも炎症がある。そして塗布剤は皮膚の上から塗るから上の方から治っていく。

    一見皮膚が綺麗になっても、皮膚の下の見えないところの炎症がまだ残っている状態。そこで薬をやめたら見えない所の炎症がまた出てくる。だから繰り返す。


  2. 炎症はまだ残っている!

    アトピー性皮膚炎は皮膚が綺麗になったら終わりではない。皮膚が綺麗な状態までよくなったら今度は薬を少し弱いものに変えて、また2週間塗る。それで悪くならなければまた一段階弱い薬にして2週間塗る。そうやって少しづつ弱い薬にしながら悪くならないのを確認していって、最後は保湿剤だけになる。


  3. 悪いのは薬じゃない!薬の使い方!

    そこまでやらなければ良くなったり悪くなったらを繰り返す。焚き火の火を消そうとして上の火だけ消しても、中で火が残ってたらまた燃え上がるのと同じこと。中の方までしっかり火を消さないといけない。


  4. ぶり返すのは火種(炎症)が消える前に水(薬)を塗り続けないから!

    それが自分でできないなら入院して強制的に塗ることになる。入院したら本人が嫌がったとしても強制的に薬を塗ります。できないっていうのなら入院するしかない。



❶大切なのは保湿!常に保湿すること!普段の保湿剤は乳液クリームでもなんでもいい。

❷そしてステロイド剤を指示通りに塗ること!ステロイド剤は1日2回。ステロイド塗る前に保湿をすること!(ヒルロイドローション処方あり)


といった感じでした。

先生の脅しトークに身震いしながらも、目からポロポロ鱗が落ちました。



メカニズムを理解する事で行動できた

きっと素直な人なら、自分の理解が追いついてなくても医師のいう通りに薬を使用してどんどん良くなるのでしょう。

しかし、私もつい面倒になったり、理解が追いつかないことで猜疑心があったりして、結果自己流になってしまっていたのです。

そして、よくなってくるとつい塗り忘れてしまってそのまま塗らなくなる。←いうこと聞かない患者σ^_^;)


私も先生に質問する前に「脱ステロイド」もいろいろ試しました。

軟水器をつかってみたり、塩水に浸かってみたり、食事を見直してみたり、化粧品もいろいろ試しました。そして良くならない。ステロイドを使う。少し良くなって色々試してみる。そしてまたぶり返す。それを永遠繰り返していました。

医師の言う通りにしていないにも関わらず、ステロイド剤に対する不信感ばかり募り、繰り返し脱ステロイドをチャレンジする。そして迷子になる(笑)


でも最終的に行き着いたのは医師に直接聞いてみることでした。

私が幸運だったのは、皮膚医師が私の質問にメカニズムに触れて説明してくれたことだと思います。

医師の説明に納得できなかったらいまでもアトピーに悩んでいたかもしれません。



その日から、私はケアの方法を改めました。

風呂上がりにゼラニウムを使用したの化粧水、ジェル、乳液を使って保湿をしっかりした後、ヒルロイドローションを塗ってから医師の指示する量のステロイド剤をベッタベタに塗りたくりました。

他にも芳香でベルガモット精油をはじめとした自分が好きと感じる精油を生活に取り入れるようになりました。


お風呂上がりや朝のケアにかける時間が長くなったのですが、その分しっかりよくなるスピードは爆上がりしました。

生来面倒くさがりの私は、見た目が良くなってもステロイド剤を塗り続けるのは心理的にサボりたくなったり忘れがちになるので続けるのがなかなか大変でしたが、基礎化粧品とセットにしてなんとか頑張って続けました。


そして炎症のない肌へ

私の血だらけでゾウの鼻のようなカチコチに分厚く硬くなった肌は、何事もなかったかのような炎症のない肌になったのです。


ケアをかえてからここまでくるのにおおよそ3ヶ月。そして、アトピー性皮膚炎による炎症が出てからおよそ3年でした。


一年中半袖の職場でしたから、同僚や先輩などからも「腕きれいになったね!」とよく声をかけて頂きました。



原因とケアの方法は千差万別ですが、根っこの部分はシンプルです。


「原因になっている事を明確にしてその原因になっている事をなくしていく」


医師にはそれが見えていたのに、私は見えていなかった事で指示に従わなかったのが治癒できなかったわけです。、


例えば私の場合、心理的ストレス、外因的ストレスが明確だったので、その侵襲機会を減らすことが課題としてありました。


そして、ケアは処方を守った薬の使用、ゼラニウムの基礎化粧品とストレスケア、そして、「自分自身を理解していくこと」でした。



今ではどんな時に再燃するのかが自分でわかりますし、再燃させなければステロイド剤は使わなくて済んでます。


私は普段のスキンケアやストレスケアはアロマテラピーを取り入れています。

そして「手を洗う時間と頻度が上がると皮膚が割れる」ということがわかっているので手を洗う頻度が上がるときは保湿頻度も増やします。


次回、ゼラニウムの化粧品について。

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